子どもの成長には、親の関わり方が非常に重要と言われています。
親との関係性は子どもの情緒に大きな影響を与え、
大人になってからも問題を引きずる場合があります。
カウンセリングにお越しになる皆さんの中にも、
家族―とりわけ両親との関わり方に問題を抱えていた方が
数多く見られます。
問題とされる親の関わり方として、
「無関心」と「過干渉」があると私は考えています。
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正反対ともとれる2つの関わり方について、
子どもにどのような影響を与えるのか、
みなさんはイメージできますでしょうか?
まずは「無関心」について。
子どものすることや興味のあること、リアクションが欲しいことに対し、
関心を示さないことや、反応が極端に薄いことなどが、
親から子への無関心と受け取られやすい接し方です。
テストで良い点を取ったこと、人に良いことをしたこと、
楽しかったことを話すなど……。
これらに対し、褒めたり興味を持つといった態度を示さないことによって、
子どもは寂しさや虚しさを感じてしまうのです。
結果、自己肯定感の低い子どもに育ってしまったり、
自己否定をするようになったりします。
一方、「過干渉」は親が子どもに手だしや口出しをし過ぎてしまうことを言います。
「あの子とは関わらないようにしなさい」
「この学校に進学しなさい」「身体のために習い事をしなさい」
このように、子どもの意思を尊重せず、
親の意見を押し付けたり先回りをしてしまう傾向があります。
多くの場合、過干渉の親は、自分の意見を「子どものために」と思っています。
心配な気持ちやレールを敷いてあげたくなるお気持ちは、よくわかります。
しかし、自身の考えや意見、希望を尊重されないことで
子どもにとっては確実にストレスとなり、
親子の関係性が悪くなってしまう場合もあるのです。
そして、過干渉を受けながら育った子どももまた、
自己肯定感の低さや自信のなさを抱えてしまうことが多いんです。
「無関心」と「過干渉」は一見、対極の関わり方ですが、
子どもに与える影響として共通して「自己肯定感」を下げてしまうのです。
放任し過ぎても、先回りや口出しをし過ぎても
子どもは健やかに育つことが難しいということです。
大切なのは子どもの話をよく聞くことと、
子どもの意見を否定せず尊重し、共感することです。
自尊心があり、自立した生活を送れるお子さんに成長できるよう、
親子の距離感を見直してみてくださいね。